「ホームジムってどうやって作るの?」「ホームジムにはどんなメリット・デメリットがあるの?」
このような疑問を持っていませんか。トレーニーの中には「ホームジムを作りたい」と考えている方も多いでしょう。
そこで今回はジム開業者である筆者が、自身の経験を交えてホームジムの作り方を解説します。





ホームジムを作る条件3選
ホームジムを作るには、必要条件があります。これから紹介する2つの条件を満たしている場合、ホームジムを作ることを検討しましょう。
最低でも6畳の広さ
ホームジムを作るには最低でも6畳の広さが必要です。
6畳以下の広さだと、必要な器具が置けなかったり、トレーニングが狭くてできなかったりします。
自宅に6畳以上の空いてるスペースがない場合は、ホームジムを作るのは断念しましょう。
1階に設置できればベスト
ホームジムは、1階に設置できればベストです。
十分に筋肉に負荷を与えるためには、高重量を扱わないといけません。そのため、床にかかるストレスも大きくなります。
騒音や床が抜けた時の被害を避けるために1階に設置した方がいいでしょう。
しかし、これは絶対条件ではありません。適切なホームジムの床を作れば、2階以上でもリスクを軽減できます。
ホームジムの床の作り方
ホームジムを作る際に一番気になるのは床でしょう。
高重量の負荷が床にかかるため、床が抜けないための工夫が重要です。床を保護・強化するためには、三層でウエイト器具を支えないといけません。
一層目にジョイントマットを敷く
一番下になる部分には、ジョイントマットを敷きましょう。
ジョイントマットを敷くことで床を保護するだけでなく、防音効果もあります。広さは、この上に敷くコンパネと同じ大きさで問題ありません。
しかし、私は少し大きめにジョイントマットを敷いています。具体的には。下記のリンクの厚さ1㎝のジョイントマットを縦横5枚分の幅で25枚使用し、1辺約2mで約4.1㎡にして使用しています。
二層目でコンパネを重ねる
次にコンパネを敷きましょう。
コンパネを敷く理由は、荷重を分散させるためです。一定の部分に負荷がかかりすぎると、床が壊れる可能性が高くなります。
コンパネを敷くことで負荷が分散され、コンパネ全体に均等に負荷がかかるようになります。
しかし、コンパネ1枚だけでは狭すぎるため、2枚並べるのがおすすめ。
三層目でゴムマットを積み上げる
最後にゴムマットを敷きましょう。
ゴムマットを敷くと、コンパネの破損や騒音を防げます。
しかし、ウエイトトレーニング用のゴムマットは高価でなかなか手が出しにくいです。そのため、私はホームセンターのゴムマットを使用しました。
・ウエイトトレーニング用ゴムマット:50,000円程度
・ホームセンターのゴムマット:25,000円程度
コンパネ2枚にちょうど重なるように、L字型と長方形型を組み合わせて設置しました。
ウエイトトレーニング用ではありませんが、実際に使用していて現状大きな問題はありません。
ホームジムに必要な器具3選



ホームジムを作る際、最低限必要なトレーニング器具は以下の3つです。費用が足りない場合は、まずこの3つを揃えましょう。
・パワーラック
・バーベルセット
・ベンチ
パワーラック
安全にウエイトトレーニングをするには、パワーラックが必須です。
私のジムで使用しているパワーラックは、WILDFITの「パワーラックPRO」です。
価格も安く安定性も抜群のため、ホームジムにおすすめしています。
ちょっと高いという方は、バーベルスタンドもおすすめです。私は、グロングの「バーベルスタンド」を自宅で筋トレする時に使用しており、大きな問題はありません。
費用に余裕がある方はWILDFITの「パワーラックPRO」、費用をなるべく安く抑えたい方はグロングの「バーベルスタンド」がおすすめです。
バーベルセット
十分に筋肉に負荷を与えるためには、バーベルセットを購入しましょう。
重りとバーベルを別々に購入するのは費用が多くかかります。バーベルと重りがセットになっているバーベルセットは比較的安く購入できます。
私はWILDCLASSの70kgバーベルセットを購入しました。バーベルの長さが184㎝ですが、WILDFITの「パワーラックPRO」でも十分に使用できます。
70kg以上のバーベルセットを購入したい方は、アイロテックのバーベルセットがおすすめです。長いバーベルを選ぶようにしましょう。
ベンチ
ベンチプレスやインクラインダンベルプレスなどを行う時に、ベンチが必須です。
購入するなら背もたれの角度を調整できるベンチにしましょう。なぜなら、背もたれの角度を調整するだけで行えるトレーニングの幅が広がるからです。
私は以下のベンチを購入しました。価格も安く安定性や調整できる角度なども申し分ないため、コストパフォーマンスが抜群によいです。
ホームジムにおすすめの器具5選
ホームジムに必須ではありませんが、費用に余裕がある方は以下の5つの器具を揃えるようにしましょう。
・ダンベル用シャフト
・ヨガマット
・バランスボール
・エアロバイク
・チューブ
ダンベル用シャフト
ダンベルがあることで全身をまんべんなく鍛えられます。
重りごとにダンベルを購入しても問題ありませんが、費用が高くなる場合が多いです。
費用を抑えるために、バーベルセットと同じメーカーの重りの取り外しができるシャフトがおすすめです。
アイロテックのバーベルセットにダンベルシャフトもセットになっているため、アイロテックのバーベルを購入する方はダンベルシャフトを買わなくても問題はありません。



ヨガマット
ヨガマットは床でトレーニングをする時に、身体を保護してくれます。
体幹系のトレーニングで腰やお尻が床に当たって痛い人は、ヨガマットを購入しましょう。
床にそのまま敷く場合は厚さ10mm程度、ジョイントマットの上に敷く場合は厚さ0.6mm程度のヨガマットがおすすめです。
また、長さは自分の身長以上の長さがあるものを選びましょう。
バランスボール
バランスボールは不安定な状態でトレーニングをするのに適している器具です。
プランクをバランスボールで行ったり、バランスボールの上に寝てダンベルプレスをしたりすると、いつもと違う負荷を筋肉に与えられます。
バランスボールに座った時に膝が90度になる高さのバランスボールがおすすめです。
エアロバイク
エアロバイクが自宅にあると有酸素運動が手軽にできます。
たとえ雨が降ろうと強風が吹こうと、自宅にエアロバイクがあれば環境の影響を受けずに有酸素運動ができます。
チューブ
チューブがあると、ウエイトトレーニングでは鍛えづらい筋肉に負荷を与えやすくなります。
例えば、ヒップアブダクションという筋トレではお尻の筋肉を鍛えます。最初は負荷を与えずにお尻の筋肉を鍛えられますが、継続していくと負荷に慣れてしまうでしょう。
そのような時にチューブを使用すると負荷を与えられます。
ホームジムを作る時の注意点



ホームジムを作る時に注意点は以下の通りです。この注意点を知らないと大きなミスに繋がる可能性もあるため把握しておきましょう。
・天井の高さ
・購入する順番
天井の高さ
パワーラックを購入する時は、天井の高さを考慮する必要があります。
パワーラックは高さもあるため、パワーラックが入らない可能性も高いです。この記事で紹介したWILDFITの「パワーラックPRO」の高さは203cmあります。
パワーラックの下にはジョイントマットやコンパネなど敷くため、もっと高さが必要になります。
そのため、WILDFITの「パワーラックPRO」を購入する時は天井まで220㎝程度の高さが必要だと理解しておきましょう。
購入する順番
ホームジムを作る時は、器具を購入する順番が重要です。
例えば、パワーラックを購入し一番最初に届いてしまうと組み立てても床に置けません。
そのため、床に一番近いジョイントマット・コンパネ・ゴムマットの順番で購入しましょう。
その後、パワーラックやバーベルセットなどのトレーニング器具を購入してください。
この順番で購入するとパワーラックを組み立てる時にマットの上で行えるため、床が傷つく可能性を減らせます。
ホームジムのメリット
ホームジムのメリットは、大きく分けて以下の3つです。
・長期的な節約になる
・周りの影響を受けない
・時間の節約になる
長期的な節約になる
ホームジムは、長期的な節約になります。
ホームジムをできるだけ安く作る場合、10万円程度の初期費用が必要です。また、この記事で紹介したホームジムを作る場合でも30万円あれば十分です。
ですがジムに通う場合、毎月1万円程度の月額費用がかかります。そのため、3年~5年間継続した場合、ホームジムを作った方が節約になります。
周りの影響を受けない
ホームジムを作ると周りの影響を受けずに筋トレができます。
ジムは他の利用者も使用するため、かなり混んでいる時間帯も多いでしょう。
混んでいると筋トレをしたくても器具が空いていなかったり、落ち着いて筋トレできなかったりする場合が多いです。
しかし、ホームジムを使用するのは自分だけです。そのため、自分の行いたい筋トレを好きなだけ時間をかけられます。
時間の節約になる
ホームジムを作ると、時間を大幅に節約できます。
ジムだと利用者が他にいると、器具が空くまで待たないといけません。本来は30分程度で終わるトレーニング内容も、ジムだと1時間かかる場合も多いです。
また、ジムに通う場合は移動にも時間がかかります。しかし、ホームジムは家にあるため、移動時間はゼロで済みます。
ホームジムのデメリット
ホームジムのデメリットは、大きく分けて以下の3つです。
・初期費用がかかる
・正しいフォームでできないと危険
・自宅に負担を与える
初期費用がかかる
ホームジムを作る場合は、初期費用が多くかかってしまいます。
安く抑えても30万円程度は必要なため、最初にかかる金銭面的な負担は大きいです。しかし、長期的に考えると節約になる場合も多いため、どこまでの費用を負担できるか考えてみましょう。
十分なお金を準備できない場合は、少しづつ器具を揃えたりジムに通いながらお金を貯めたりする方法もあります。
正しいフォームでできないと危険
ホームジムで筋トレをする場合、正しいフォームでないと危険です。
ジムで筋トレをする場合は、トレーナーがいたり施設の利用者がいたりと1人で筋トレを行う可能性は少ないでしょう。そのため、ウエイトトレーニング中に限界がきてしまっても誰かが助けてくれるものです。
しかし、ホームジムで筋トレを行う時は1人で筋トレをするため、何かあった時に誰も気づいてくれません。
ホームジムで筋トレをする時は、セーフティーバーを正しい位置に配置したり、正しいフォームで行ったりとより一層注意しないといけません。
自宅に負担がかかる
ホームジムは、自宅にかなりの負担がかかります。
高重量の負荷で筋トレを行うため、常に床に高負荷が加わります。また、器具を移動した時に壁に穴を開ける可能性もあるでしょう。
この他にも、掃除が面倒に感じる方もいます。マットを敷いている床を掃除する時は、重りや器具を移動しないといけないため、余計面倒だと感じてしまうでしょう。
ホームジムで身体を鍛えよう



ホームジムを作ると筋トレをいつでも行えるようになります。
初期費用がかかってしまうのはデメリットですが、筋トレが習慣化している方は長期的に考えるとお金と時間の節約になります。
この記事で紹介した器具を揃えると、十分に身体を鍛えられるでしょう。ぜひ、ホームジムを作る時の参考にしてください。










